アートメイクに興味はあるけれど、
「結局、タトゥーと同じなんじゃないの?」
「一生消えないの?」
「失敗したらどうなるの?」
と不安に感じる方は、とても多いです。
たしかに、アートメイクもタトゥーも、針を使って皮膚に色素を入れる
という点では、似ている部分があります。
だからこそ、
「同じでしょ?」
と思われるのは自然なことです。
ただし、実際には
目的・色素を入れる深さ・経過・法律上の扱い・安全管理に違いがあります。
この記事では、初めて医療アートメイクを検討される方に向けて、タトゥーとの違いをできるだけ分かりやすくお伝えします。
アートメイクとタトゥーは、まったく別物なの?
まず正直にお伝えすると、アートメイクとタトゥーは、
「皮膚に色素を入れる」という意味では似ています。
ですが、目的が大きく違います。
タトゥーは、身体に絵柄や文字、模様を入れる装飾・表現として行われることが多いものです。
一方でアートメイクは、眉・アイライン・リップなど、
もともとお顔にあるパーツを自然に補うための施術です。
たとえば眉アートメイクなら、
「眉を濃く見せる」ことだけが目的ではありません。
左右差を整える。
すっぴんでも顔の印象を保ちやすくする。
毎朝のメイクを少し楽にする。
年齢とともにぼやけてきた印象を自然に整える。
そういった、日常生活に寄り添う目的で行います。
一番大きな違いは「色素を入れる深さ」
アートメイクとタトゥーの大きな違いのひとつが、
色素を入れる皮膚の深さです。
一般的に、アートメイクは皮膚の浅い層を目安に色素を入れていきます。
一方、タトゥーはより深い層に色素を入れるため、長く残りやすいとされています。
皮膚は大きく分けると、表面側から
表皮、真皮、皮下組織
という構造になっています。

アートメイクは、浅い層に色素を入れることで、時間の経過とともに少しずつ薄くなっていく特徴があります。
反対にタトゥーは、より深い層に色素が入るため、長期間残りやすく、自然に薄くなりにくい傾向があります。
つまり、アートメイクは
「一生まったく消えないメイク」ではありません。
※完全には消えませんが、徐々に薄くなるイメージ
お肌の代謝や生活習慣、肌質、施術方法によって個人差はありますが、時間とともに少しずつ薄くなっていきます。
アートメイクは一生消えないの?
ここも、とてもよく聞かれます。
結論から言うと、アートメイクはタトゥーのように
一生くっきり残り続けることを目的とした施術ではありません。
ただし、
「完全に必ず消える」
と言い切れるものでもありません。
お肌に色素を入れる施術である以上、肌質や体質、色素の入り方によっては、うっすら残る可能性もあります。
だからこそ、初回から濃く入れすぎたり、流行だけで極端な形にしたりするのではなく、
将来の変化も考えたデザイン
がとても大切です。
私自身も、眉アートメイクでは
「今だけ映える眉」よりも、
「数年後も違和感が出にくい眉」
を大切にしています。
法律上の扱いはどう違うの?
ここは少し難しい部分ですが、安心して受けていただくために大切なポイントです。
現在、日本ではアートメイクは、厚生労働省の通知でも、医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生じるおそれのある行為とされ、医師免許を持たない人が業として行う場合は医師法第17条に違反するものと示されています。眉・アイライン・リップなど、化粧に代わる装飾を描く行為もアートメイクとして整理されています。
つまり、アートメイクは
医療機関で、医師の管理のもと行う医療行為
として扱われています。
一方でタトゥーについては、2020年の最高裁決定で、タトゥー施術行為は医師法上の医行為には当たらないと判断されました。これは、タトゥーが歴史的・文化的に医療とは別の領域で行われてきたことなどが考慮されたものです。
つまり、
「針で色素を入れるから全部同じ扱い」
というわけではありません。
現在の日本では、アートメイクは医療行為として、医療機関での管理が求められる施術です。
医療アートメイクについて、もう少し基本から知りたい方は、こちらも参考にしてください。
▶︎ 初めて医療アートメイクを検討される方へ
医療アートメイクだから絶対安全、ではありません
ここも誤解してほしくない大切なところです。
医療機関で行うからといって、
「絶対にトラブルが起きない」
というわけではありません。
アートメイクは皮膚に針を使う施術です。
そのため、赤み・腫れ・痛み・かゆみ・感染・アレルギー・左右差・色の残り方の差などが起こる可能性があります。
リップの場合は、体質によって口唇ヘルペスが出ることもあります。
大切なのは、
リスクがないかのように見せることではなく、
起こりうることを事前に説明し、必要時に医師へ相談できる環境があること
だと考えています。
アートメイクは美容の施術でありながら、医療的な安全管理が必要な施術です。
だからこそ、価格や写真のきれいさだけで選ぶのではなく、
カウンセリング、説明、衛生管理、アフター対応まで含めて確認していただきたいです。
施術前に知っておきたい注意点については、こちらでも詳しくまとめています。
▶︎ 医療アートメイクのメリット・デメリット
経過の違い|アートメイクは完成までに時間がかかります
アートメイクは、施術直後が完成ではありません。
特に眉アートメイクは、施術直後は濃く見えやすく、その後かさぶたのような薄い皮むけや色の変化を経て、少しずつ肌になじんでいきます。
一度で完成というより、
1回目で土台を作り、2回目で足りない部分を整える
という考え方に近いです。
施術後すぐ~3日ほどは
「濃いかも」
と感じる方もいますが、数日から数週間の経過で色味や濃さが落ち着いていきます。
反対に、思ったより薄く感じる時期が出ることもあります。
この経過を知らないまま受けると、不安になりやすいです。
だからこそ、施術前に
「直後はどう見えるのか」
「どれくらい薄くなる可能性があるのか」
「2回目で何を調整するのか」
まで説明を受けておくことが大切です。
タトゥーより気軽、という意味ではありません
アートメイクはタトゥーより浅い層に入れるから、
「気軽にできるもの」
と思われることもあります。
でも私は、そこは少し違うと思っています。
アートメイクは、お顔に行う施術です。
眉も、アイラインも、リップも、毎日鏡で見る場所です。
少しの左右差や濃さの違いでも、気になる方にとっては大きなストレスになります。
だからこそ、アートメイクは
「消えやすいから適当でいい」
ではなく、
浅く入れる施術だからこそ、デザイン・肌質・経過の読み方が大切
です。
こんな方は、特に慎重に検討してください
アートメイクはとても便利な施術ですが、すべての方に今すぐおすすめできるわけではありません。
たとえば、以下のような方は慎重な判断が必要です。
妊娠中・授乳中の方。
ケロイド体質の方。
アレルギーが強い方。
皮膚トラブルが出やすい方。
血液をサラサラにするお薬を内服中の方。
極端に流行の形を希望されている方。
「絶対にこの色、この形にならないと嫌」という方。
濃い仕上がりを求めている方。
もちろん、状態によっては施術できる場合もあります。
ただ、無理に受けるよりも、まずは相談していただくことが大切です。
アートメイクは「消えないメイク」ではなく「毎日を少し楽にする選択肢」
アートメイクというと、
「消えないメイク」
というイメージが強いかもしれません。
でも実際には、私は
毎日の小さなストレスを減らすための選択肢
だと思っています。
朝、眉が決まらない。
汗で眉が消える。
すっぴんになるのが不安。
年齢とともに顔の印象がぼやけてきた。
写真を撮ると、眉の左右差が気になる。
そういった小さなストレスが、毎日続くと意外と大きな負担になります。
アートメイクは、その負担を少し軽くしてくれる施術です。
派手に変えるためではなく、
自分らしい印象を自然に整えるために。
私は、そんなアートメイクを大切にしています。
まとめ|アートメイクとタトゥーは似ているけれど、目的も扱いも違います
アートメイクとタトゥーは、
皮膚に色素を入れるという点では似ています。
ですが、
目的、色素を入れる深さ、経過、法律上の扱い、安全管理には違いがあります。
アートメイクは、眉・アイライン・リップなど、お顔の印象を自然に整えるための医療行為です。
そして、時間とともに変化していく施術でもあります。
だからこそ、
「安いから」
「写真がきれいだから」
だけで選ぶのではなく、
きちんと説明を受けて、自分の肌質やライフスタイルに合うかどうかを考えることが大切です。
不安がある方ほど、まずはカウンセリングでご相談ください。
無理に施術をすすめるのではなく、
今のあなたにとって本当に必要かどうかも含めて、一緒に考えさせていただきます。
眉アートメイクの特徴やデザインの考え方については、こちらをご覧ください。
▶︎ 眉アートメイクについて

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