今でこそ、私はアートメイク看護師として施術する側ですが、
実は自分自身も、約10年前にアートメイクを受けたひとりです。
しかも当時の私は、今のように知識がある状態で慎重に判断したというより、
「受けてみたい」という気持ちが先に立って、かなり勢いのまま施術を受けた側でした。
今振り返ると、その時の自分には、期待もあれば知らなかったこともたくさんありました。
そして、その経験は、今の私が施術をするうえでの土台にもなっています。
今日は、そんな
「なぜ10年前の私がアートメイクを受けようと思ったのか」
その最初のきっかけについて書いてみようと思います。
10年前、アートメイクは今よりずっと身近ではなかった
今はSNSや検索で、アートメイクの症例も情報も比較的見つけやすくなりました。
でも、10年前は今ほど情報が多くなく、受ける側にとっては、今よりずっと見えにくい世界だったように思います。
どんなふうに入るのか。
どんな経過をたどるのか。
何年後にどう見えるのか。
どんな技法があって、どんな違いがあるのか。
そもそもアートメイクって、何?
そういう情報を、今ほど自然に集められる時代ではありませんでした。
それでも私は、神戸でアートメイクを受けようと思いました。
理由はとてもシンプルで、
当時、肌荒れでお世話になっていた美容皮膚科さんに、アートメイク開始のチラシがあった
「眉が落ちずに整っていたら、もっとラクだろうな」
「すっぴんでも、もう少し顔が決まったら嬉しいな」
そう感じていたからです。
眉は、顔の印象を大きく左右します。
少し形が違うだけで、優しく見えたり、きつく見えたり、古く見えたりする。
毎日メイクで描いていても、しっくりこない日もあるし、左右差に悩む日もある。
一度、左右差が出ると、直しても直しても左右差が埋まらない。
当時の私にとっても、眉は「どうすれば良いのか分からない、なんとなく難しいもの」でした。
だからこそ、アートメイクには魅力を感じました。
毎日のメイクが少しラクになるかもしれない。
仕事の汗だくで眉が落ちることを心配しなくて良くなる。
朝の自分に、少しでも自信が持てるかもしれない。
朝が時短になるかも知れない。
そんな期待が、受けてみたい気持ちにつながっていったのだと思います。
はじめて医療アートメイクを考える方に向けて、基本的な流れや考え方は
▶ 初めて医療アートメイクを検討される方へ
にもまとめています。
当時の私は、「その先の経過」まで深く想像できていなかった
今の私は施術者として、お客様にできるだけ長い目で見た経過も含めてお話しするようにしています。
でも、当時の私はまだ受ける側でした。
正直に言うと、入れた直後のことや、きれいになった未来のイメージには目が向いていても、その先の長い経過まで深く想像できていたわけではありませんでした。
受けた時にどう見えるか。
メイクがラクになるか。
似合う形になるか。
そのあたりへの関心は強かった一方で、
- 時間が経ったらどう変化するのか
- 色味はどう抜けていくのか
- 将来、形の好みが変わることはないのか
- もし気になった時、修正や除去はどうするのか
そういった視点までは、十分に持てていなかったように思います。
もちろん、当時は情報自体も今より限られていました。
だから、今の感覚で「あの時もっと慎重に調べたら良かったのに」と、
切り捨てるつもりはありません。
ただ、今振り返ると、あの頃の私は
“受けたい気持ち”が先にあり、その先に起こり得ることまではまだ解像度が低かった”
のだと思います。
その時の流行に寄った「山眉」が、後から気になるようになった
アートメイクは、その時代の流行や、その時の自分の好みの影響も受けます。
私が受けた当時も、その時なりの流行がありました。
今のような感覚で自然に整える眉とはまた少し違って、
やや山のある形に寄った眉が、当時の雰囲気としてはそこまで違和感のない時代でもありました。
受けた時は、それが“その時の正解”のように感じていた部分もあったと思います。
でも、年月が経つと、自分の好みも変わります。
顔立ちの見え方も変わるし、時代の空気も変わる。
すると、当時は気にならなかった形が、だんだんと今の自分にはしっくりこなくなってきました。
この感覚は、アートメイクに限らず、美容全般にあることだと思います。
その時は良いと思っていたものが、数年後には少し古く感じたり、今の自分には強く見えたりする。
でもアートメイクは、メイクのようにその日の気分で簡単に消せるものではありません。
だからこそ私は後になって、
「今の自分に本当に合っている形って何だろう」
「このまま上から整えるだけでいいのかな」
と考えるようになりました。
眉は、ほんの少しの形の違いで印象が大きく変わります。
今の自分に合う眉を考えたい方は、
▶ 眉アートメイクについて
も参考にしてみてください。
時間が経って色味の変化も気になり始めた
形だけではなく、時間の経過とともに、私は色味の変化にも悩むようになりました。
アートメイクは、入れたその日で終わりではありません。
経過には個人差もありますし、施術の時期や使用した色素、技法、肌質など、さまざまな要素が関係します。
私の場合は、年月を経る中で、だんだんと赤みを感じるような変化が気になっていきました。
最初は、
「これって普通なのかな」
「こんなもんなのかな」
「みんなこうなるのかな」
「上から整えたらいいのかな」
その程度の迷いだったと思います。
でも、気になり始めると、人はそこばかり見てしまうものです。
鏡を見るたびに目に入る。
メイクをするたびに、前より違和感を覚える。
なんとなく気になる、が、少しずつ無視できないものになっていきました。
今の私は、こうした変化についてもできるだけ丁寧にお伝えしたいと思っていますが、
それは自分自身が、実際にその戸惑いを経験したからでもあります。
アートメイクは“入れた直後”だけでなく、その後の経過まで含めて考えることが大切です。
メリットだけでなく注意点も含めて知りたい方は、
▶ 医療アートメイクのメリット・デメリット
もあわせてご覧ください。
入れる時以上に、私は除去先を慎重に探した
アートメイクを受けようと思った10年前の私は、勢いが先にあった部分もありました。
でも、いざ除去や修正を考える段階になると、その時の私はまったく違っていました。
むしろ、
入れる時以上に慎重になった
と言った方が近いです。
顔のことだから失敗したくない。
これ以上後悔したくない。
ちゃんと納得して決めたい。
そういう気持ちが強くなって、私は除去先をかなり真剣に探しました。
症例はしっかり見る。
アーティストや施術者の雰囲気も見る。
どんな考え方で施術している人なのかも知りたい。
ただ「除去できます」と書いてあるだけでは安心できず、
この人なら相談してみたいと思えるかどうか を、とても大事にしていた記憶があります。
今思えば、その時の私は、受ける時以上に、
「誰に任せるか」を見ていました。
それだけ、悩んでいたのだと思います。
そしてそれだけ、顔に関わることを任せる相手選びは大きいのだと、身をもって感じていました。
探しながら、何度も迷って、相談して、ようやく決断した
除去を考え始めた時、私の中ですぐに答えが出たわけではありませんでした。
このまま様子を見るのか。
上から整える方向にするのか。
本当に除去した方がいいのか。
除去するとして、どこで受けるのか。
いろいろ調べながら、何度も迷いました。
不安もありましたし、決断すること自体に勇気が必要でした。
でも、調べて、悩んで、比較して、
実際に相談してみたことで、少しずつ気持ちが整理されていきました。
やっぱり大きかったのは、
実際に相談してみて、「この方なら」と思えたこと
だったように思います。
情報だけを見ている間は、どうしても不安が残る。
でも、相談してみると見えてくることがあります。
考え方、人柄、言葉の選び方、こちらの不安をどう受け止めてくれるか。
そういうものは、受ける側にとって本当に大きいです。
そして私は、その相談を経て、実際に決断することになります。
実際にご相談いただく中でも、痛みや経過、受けられる条件について不安を持たれる方は少なくありません。
よくいただくご質問は
▶ よくある質問はこちら
にまとめています。
今思うのは、「受けたい気持ち」も「迷う気持ち」も、どちらも本物だということ
今、アートメイクをする側になった私が思うのは、
受けたい気持ちも、迷う気持ちも、どちらも本物だということです。
きれいになりたい。
朝をラクにしたい。
自分に少し自信を持ちたい。
それは、とても自然な気持ちです。
一方で、
本当にこれでいいのかな。
後悔しないかな。
将来どうなるんだろう。
そう思うのも、同じくらい自然なことです。
昔の私は、その両方を持っていました。
そして実際に受け、時間が経ち、悩み、探し、相談し、決断しました。
だからこそ今、私は、
ただ「今きれいに入るか」だけではなく、
その方が何年後にも納得しやすい選択かどうか を大切にしたいと思っています。
まとめ|10年前の私の経験が、今の私の原点になっている
10年前、神戸でアートメイクを受けようと思ったきっかけは、
毎日のメイクを少しラクにしたい、眉を整えたい、というとても素直な思いでした。
でも実際には、その後の時間の中で、
- 形が当時の流行に寄っていたこと
- 色味の変化が気になるようになったこと
- 除去先を本気で探したこと
- 入れる時以上に慎重に相手を見たこと
- 相談して、迷って、ようやく決断したこと
そういった経験もすべて重なって、今の私につながっています。
今アートメイクを仕事にしているからこそ言えるのは、
受ける時の気持ちも、その後に迷う気持ちも、どちらも軽く扱ってはいけないということです。
私は、自分自身が受ける側として迷った経験があるからこそ、
これからも一人ひとりの不安や期待に、丁寧に向き合っていきたいと思っています。
そしてこの話には、まだ続きがあります。
次のブログでは、実際に時間経過で気になってきた変色と、除去先を血眼になって探した頃のことを、もう少し詳しく書いてみようと思います。
続きの記事では、実際に私が時間経過による変色に悩み、除去先を血眼になって探した頃のことを書いています。
▶ 次の記事:昔入れたアートメイクが赤く変色してきた時、私が除去先を血眼で探した理由


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